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腰痛の巻 その4
ブログをご覧いただきありがとうございます。
今回、腰痛のテーマとしては最終章となります。
「非特異的腰痛」についてご紹介します。
「非特異的腰痛」とは・・・・
全腰痛の80〜85%を占めており、ほとんどの腰痛が
「非特異的腰痛」といえます。
この腰痛の特徴は
ケガや病気ではない腰痛
各種検査してもヘルニアや脊柱管狭窄症などに当たらない事が条件
治療も対処療法が一般的です。
その2で触れた山口県、腰痛スタディの診断可能な腰痛、
診断できない腰痛は「非特異的腰痛」に分類されますが
これら腰痛を症状、医療機関における対処療法などを
詳細にお伝えしていきますので皆さん参考にしてみてください。
1)椎間関節性腰痛
この腰痛は腰椎部分に局所的圧痛があり、体を後屈させる事で
痛みが出ることが特徴です。
病院の対処療法としてはブロック注射が一般的で
痛みは一定期間消失します。
しかし椎間関節性腰痛はアメリカにおいてすでに疾患概念が
なくなっており、この病態は無いとの見解になっているそうです。
2)筋膜性腰痛
この腰痛の特徴は筋肉局所に圧痛があり、その際ツイッチ
(筋肉がピクッと収縮する反応)が起こり、痛みがジワーンと
広がっていきます。(トリガーポイント)
3)椎間板性腰痛
この腰痛の特徴は痛みが表面ではなく奥の方に感じ、椎間板の内圧が
上がる前屈運動にて痛みが生じます。
また椎間板性なのでMRIなどの検査が必要となります。
4)仙腸関節症候群
この腰痛は仙腸関節部に圧痛があり、また多くは片側に痛みが生じてきます。
GanslenテストやPatricサインなどの仙腸関節に圧迫や剪断力を
生じさせるテストで判断していきます。
これら1)〜4)における医療機関の対処療法としては
痛み止め・筋肉を和らげる薬・コルセットなどが処方されています。
腰痛のエビデンスについては世界的にも実はあまり有力な
報告がされていないのが現状です。
背景には骨盤にある関節部分は動かないという定説が長く存在してました。
しかし骨盤や腰椎を治療行為として動かして改善させていた我々との
意見の相違が起こり偏見すら持たれていました。
地方であればあるほどその傾向は顕著でドクターと口論になることも
しばしばでした。
しかし現在ではこの考え方も見直されてきました。
私が今回腰痛を題材にあげようと思ったのは「骨盤矯正」や「安静に」みたいに
根拠も定かではない都合のよい言葉で治療行為を表現するのではなく
最先端のサイエンスを元に研究された有効な治療エビデンスを提供。(モノ)
医療機関での対症療法と当院の治療法の違いを提案。(カラダ)
そして過去の臨床結果なども交えながら患者さんのゴールも示す。(プラン)
といった具体的なモノサシを提供し、病態の現在と治療後の未来を
明確に照らす事が最も大切なことではないかと考えています。
近年ある先生と出会い、この考え方の重要性について教わる機会があり
目から鱗が落ちる思いでした。
我々病院で治らなかった方々を相手に治療となるとどうしても主義主張が
先走り、相手にとって最も重要なことが抜け落ちてしまう事があります。
「驕らず」
「ブレず」
「常に最新を把握し」
「曇りなき眼で見定める」
患者さんの期待値を超え、行動変容につながるような治療院を
目指して行きたいと思っています。
- 2020.10.06